最終更新日 2022/06/05

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69話 シークレットイベント

戦闘が始まる30分前に突然、イベントの通知が来る。

《お知らせします。これより、シークレットイベントを開催します。
今より30分後、魔族軍2000体VSフォルセニア王国の戦闘が開始されます。
20分で所属先を決定し、残り10分で配置に付いて下さい。》

メールには、ポイント表や禁止事項の事が書かれていた。

「いた〜〜〜!やっと、見つけた〜〜!」

「コーヤ君!ここにいたんだ。探したよ!」

ミュウちゃんとシエルちゃん、アカネさん、リンネさんが走って来た。

「2人も、来ていたんだ。」

ミュウちゃんとシエルちゃんに向けて話す。

「うん。主にフリマが目的で良い物が手に入った。」

「まぁ。その話は今度にして、さすがにわたし達だけでは無理だよ?」

「確かに、コーヤ君は強いかも知れないけど、メンバーがいないし、囲まれたら、厳しいよ。」

「私も、戦闘になるとは思わなかったから、回復薬とかの準備していないし。
仮に買いに行くとしても、20分は厳しいよね。」

「うん。リンネさんの言う通りだね。
たぶん、わたし達が王都に行って買おうとしても、売り切れだと思うんだ。

それで、コーヤ君、良い案無い?」

「一時間程前から感知していたから、色々と用意してみたよ。」

4人に必要な装備とアイテムを渡して行く。

「お〜〜!お兄ちゃんありがとう!助かるよ!」

双子の反応とは違って、アカネさんとリンネさんは怒り出す。

「って、コーヤ君。一時間程前から知っていたなら教えてくれても良いのに!」

「そうだよ。知っていれば、もう少し、揃えたのに。」

「ああ。それなんだけど、今って、転移出来るアイテム無い様だから、
たぶん、往復一時間はきついんじゃないかなって思って(苦笑)」

「あ〜〜〜。確かに、わたし達の拠点、第三エリアだから、無理ね(がっくり)」

アカネさんは、自分達の拠点との距離を考えてしゅんとなる。

「ははは(苦笑)私も往復では無理かな。で、水晶(コーヤ)君、
この装備って確か、闘技大会の優勝者用に渡したって言っていなかった?」

「言ったよ。あっちは、初級編最高の装備で、
こっちは初級応用編も含めて改良版の複製。」

4人がハモる様に「応用編?」と揃った。

「コーヤ君。どう違うの?」

「初級編では、変形させるにあたって固定化している方が作りやすいんだ。
改良版の初級応用編では、使用者のイメージによって武器の形態を変化させる事が出来る。」

「すご〜い!早く使ってみたい!」

「他の機能はこれを見てよ。それと、このアクセサリーも付けてね。」

予め纏めた、装備の説明書を渡す。

「へぇ〜。シンプルだね。コーヤ君なら、もう少し凝ったデザインで作れると思うけど。」

「今回は、性能を上げる事に集中したから、デザインは二の次だね。
あと、指輪に羽が付いているでしょ?羽を触りながら〈ウイング〉って唱えて。」

「(一同)ウイング。え!?」

みんなが、〈ウイング〉で魔法陣を発動させると、名前の通り、背中に羽が生えた。

「お兄ちゃん!なにこれ!」

「すごい!羽が生えた!」

「まだ、持続時間が3時間位しか無いんだ。
でも、今回は問題なく持続すると思うから、有効利用してよ。」

「うん!!分かったよ!お兄ちゃん!」

この間にも、時間は刻一刻と過ぎて行く。

「ユヅキは、セリナさんと、ヴィオさんに、袋を渡して来て。」

「はい!(走り去る)」

緊急事態の時には、セリナさんにも見を守ってもらう必要があるので装備を作って、
袋に入れて、ヴィオさん用には、騎士団員全員分+カイトパーティー分の装備を入れている。

ちなみに、カイトには学校で、色々とメンバーの話を聞いたので、
そのイメージで、装備を製作した。

「さて、コーヤ君にここまでお膳立てして貰って、負けるわけには行かないね!」

「本当だよ!頑張らないと!」

「あ!お姉ちゃん!見つけた!探したよ!」

あくあさんが駆け付けて来た。間に合ったようだ。

「ゴメン!詳しい場所伝えるのを忘れてた。」

「お兄ちゃん!今、メンバーから連絡あって間に合いそう!」

「こっちは・・・。ギリギリだけど合流出来そう。」

「じゃあ。メンバー分は預けておくから渡してよ。
あ。今、ソアリスさんが一体型装備を装着したようだ。」

「え?水晶(コーヤ)君?どうして分かるの?」

「通知を来るように設定したからね。

あっちがボスキャラだと思うから、出来るだけ、
短時間で魔族軍を制圧して、援護に回りたいとは思うんだけど。」

各自、メンバーと合流するべく移動を開始する。

「お兄ちゃん。わたし達は、メンバーも来たから前線で数を減らすね。」

「了解。念話が使えるから何か、緊急事態があれば呼んで。」

「は〜い!行こう!シエル!」

ミュウちゃんとシエルちゃんは、走ってメンバーの所に急行した。

横を見ると、アカネさんは、迎撃地点で迷っていた。

「う〜ん。私達はどこで迎撃しようかなぁ。コーヤ君は、真ん中?後ろ?」

「どうだろう?区切ってはいないけど、中心に近いかもね。
とは言っても、フィンテルよりも狭いから、あんまり意味が無いと思うけど。」

「まぁ。そうなんだけどさぁ。リンネさんとあくあちゃんは?」

「お姉ちゃんは後ろを取られるとあたふたするから、
救護室の前を防衛するので良いと思うなぁ。

わたしは、他の施設に行かないか見るよ。」

「じゃあ。私達は、手薄になっている箇所をフォローして回るかな。」

「戻りました!コーヤさん!そろそろ時間です。」

「お疲れ様。よし!みんな、頑張ろう!」

「(一同)おーーー!」

開戦の火蓋が切られ、四方から魔族軍がなだれ込んて来た。

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